日本型成果主義の構築
2. 日本型成果主義のフレーム
職能資格制度を基軸に据えて、
評価、育成、配置、処遇を行うが、人事管理の各面で成果主義、実力・実績主義人事の考え方も
採り入れながら、システム全体を再構築していこうとするものである。
社員を人材として育成するために職能資格制度を整備する。
能力開発がすべてのベースとなる。
能力(蓄積能力)と実力(発揮能力)はかならずしも一致しなくなることから、実力評価(コンピテンシー評価)
の仕組みを導入して各人の実力を捉えるようにする。
本人の実力レベルと意思・適性に相応しい職位(予め職責《職務上の責任範囲》の大きさに応じて区分されている)
への配置を行う。
職位ごとに果たすべき責任、達成すべき期待性かが明らかになっており、これが本人の固定的な役割となる。
目標面接を通じて各人の職責・職位に相応しい挑戦的な目標が設定される。
職位ごとの期待役割に挑戦目標を加えて、今年度の役割が決定する。
この役割の達成度合が各人の業績となる。
この業績をもとに処遇の決定、職位も昇進するが、業績が下がれば処遇は下がり降職にもなる。
職能資格等級に追う実職能給と、職責と設定目標からなる役割の大きさに対応した役割給で
基本給が構成される。
業績評価の結果は賞与に反映されることになる。
次の制度の整備・充実が重要となる。
これらを通じて、能力主義は成果主義と結びつくことになる。
@職能資格制度の整備
A実力(コンピテンシー)評価の導入
B職能資格制度への職責概念の組み込み
C業績評価制度整備の一環としての目標面接制度の整備・徹底
D能力主義と成果主義の要素を併せ持つ賃金制度の構築
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